海外旅行保険の仕組みを解説

■複数の海外旅行保険を使いこなす

クレジットカードに付帯されている海外旅行保険、実はこれを合算して利用できることをご存知でしょうか。死亡保険に関しては最高金額が設定されているクレジットカードの分しか支給されないことになっているのですが、それ以外の補償については合算して利用できるようになっています。そこまでメリットを感じないように思うかもしれませんが、これを上手く活用するとお得に海外旅行保険が持てるような仕組みとなっているのです。

クレジットカードに付帯されている海外旅行保険ですが、これはクレジットカードの年会費によってその補償内容が左右されているといっても過言ではありません。そのため年会費無料のクレジットカードが増えてきた現代では海外旅行保険が付帯されていないものもありますし、付帯されていたとしても小額のものが多くなってきています。そのため海外によく出張や旅行に行かれる方は、比較的年会費の高いクレジットカードに入会して海外旅行保険を付帯させている方も多いのではないでしょうか。死亡保険など万が一のときの補償を充実させるのであればこの方法しか打開策は無いのですが、海外旅行保険の中でも通院費用といった部分を賄いたいのあればもっとお得な方法があるのです。

その方法というのが先ほども紹介してきた複数のクレジットカードに付帯されている保険を合算して利用するというものです。概ね、海外旅行保険のうち医療費に関する部分は300万円あれば安心といわれています。しかしながら、年会費が無料のクレジットカード(実質無料のものなどは除きます)でこれだけの補償が用意されているものはありません。そこで複数のクレジットカードを組み合わせるのです。年会費無料のクレジットカードでも海外旅行保険が100万円程度は付帯されているものが少なからずあります。300万円を目指すのであれば3枚保有すればいいわけですね。ただ、使わないクレジットカードを多く保有するのも審査の面で不利ですので実質年会費無料のクレジットカードを有効活用する必要が出てきます。実質年会費無料のクレジットカードであれば本来ならば年会費を支払って受けるぐらいの付帯サービスが用意されています。そのため海外旅行保険に関しても100万円程度の付帯が十分に期待できるようになっています。年会費が高いクレジットカードともなれば他の付帯サービスも充実したものとなってきます。海外旅行保険と合わせて有意義に利用するようにしてみましょう。

■海外旅行保険の自動付帯と利用付帯

クレジットカードに海外旅行保険が付帯されていることは最近よく知られるようになって来ましたが、それでも自動付帯と利用付帯の違いについてはまだそこまで知られていないように思います。せっかく良い海外旅行保険を持っていたとしても、この違いを知らなければその保険が無駄になってしまうことも考えられないわけではありません。万が一のときのためにも「自動付帯」と「利用付帯」といった二つのキーワードを今回は抑えてもらいたいと思います。

まずはじめに自動付帯についてご紹介していきましょう。
こちらの自動付帯そのままの意味であり、海外旅行保険が自動的に付与されているクレジットカードとなっています。どういう意味で自動のなのかと説明しますと、クレジットカードを所有しているだけで保険が適用されるという仕組みになっています。海外旅行保険は海外に出発してから初めて有効になる保険ですので、飛行機をはじめとして日本を離れたそのときから自動的に海外旅行保険が適用されるのです。何かしらの手続きが必要なわけでもなく、まさにクレジットカードを持って旅行に出かければ保険を受けられるという便利なものになっています。

これに対して利用付帯というものがあります。
自動付帯は自動的に保険が付与されるような仕組みでしたが利用付帯は何かしら利用しなければいけないようです。何をどう利用すればよいのでしょうか。この利用付帯の発効条件とは旅費や移動日をクレジットカードで決算することによって保険が発効されるような仕組みとなっているものを指しています。パッケージツアーなどであればその料金をクレジットカードで支払っておけば実質的に自動付帯と変わらないのですが、それ以外の場合は旅行に関する公共交通機関の支払いをクレジットカードで済ませる必要があります。タクシーなども含まれていますので意外とすぐに利用できるのはないかと思います。

この二つの付帯方式の差は非常に大きなものとなっています。自動付帯であれば何も気にする必要が無いのに利用付帯となれば意識してクレジットカードを利用する必要性が出てきますし当たり前ですよね。基本的には自動付帯の海外旅行保険を利用することをおすすめしています。これが保険の適用忘れで大損をするといったことが無いからです。ただ、利用付帯のほうが低額のクレジットカードでも高額な補償を提供していたりもします。このバランス感覚にはより気をつけてもらいたいところです。

■海外旅行保険の保障内容

クレジットカードの表示では海外旅行保険と一まとめに記載されていますが、実は海外旅行保険の中にも細かな分類分けがされています。基本的にクレジットカードの海外旅行保険として記載されているのは最高金額であり、この金額は死亡時か高度の障害を煩った場合にしか適用されませんのでこの点は注意が必要です。では海外旅行保険にはどのような分類があるのでしょうか。

・傷害死亡・後遺障害保険
冒頭でも紹介しましたが、クレジットカードの海外旅行保険として記載されている金額がこれに分類されます。保険が付帯されている状態で海外で万が一死亡してしまった場合に法定相続人が申請することが可能な保険となっています。こちらの補償内容に関しては他の海外旅行保険とは異なり、複数のクレジットカードの保険が有効となっていたとしても最高金額のものしか適用されません。

・傷害・疾病治療費用保険
海外旅行保険の中で最も多く利用されているものがこちらでしょう。海外のトラブルによりケガをしてしまった、食べ物が合わなくて胃腸を弱らせてしまったなどの通院や入院に関して適用される保険となっています。最近はキャッシュレス診察という現地でお金を支払う必要が無いタイプの保険も増えてきたことによって、実際に現金を立て替えることも無くこちらの保険を利用できることも増えてきました。利用時には細かな規定があることもありますので、利用の前には必ずクレジットカード会社の会員デスクなどに問い合わせて指示を仰ぐことが大切となっています。

・航空機遅延費用
最近ではLCCと呼ばれる格安航空会社が人気となっていますが、何より心配なのが遅延です。航空会社に関わらず天候などの都合で遅延するときは遅延してしまいますし、格安航空であればそのリスクはさらに大きなものとなっています。こういった所定のトラブルにより飛行機の遅延が発生した結果何かしらの存在をこうむったときにこちらの保険で保証してもらうことが可能です。 具体例としては搭乗していた飛行機が遅延したために、乗り継ぎに失敗した、その結果として乗り継ぎ便のチケットが無駄になったというような例が一つとしてあります。また純粋な遅延に限らず、手荷物が行方不明になってしまったことでチェックアウトに時間が必要以上に掛かってしまい乗り継ぎ便に乗り遅れたというような間接的な遅延にも対応してもらうことが可能です。どのような場合でも適用条件がありますのでクレジットカード会社に確認するようにしましょう。

■クレジットカードと個別の海外旅行保険の仕組みを比べる

海外旅行保険といえばクレジットカードの付帯保険を思い浮かべる方も居るかとは思いますが、一般的に海外旅行保険といえば子ベルに加入するタイプの旅行保険のことを皆さんは思い浮かべると思います。実際のところ両者にどのような違いがあるのか理解されていない方も多く、クレジットカードを持っているにも関わらずなんとなく個別に海外旅行保険に加入されいる方も居るのではないでしょうか。今回は利用できる時は便利なクレジットカードに付帯されている海外旅行保険と保険会社が提供しているような個別で加入する海外旅行保険とは、どのような仕組みの相違があるのかについて考察してみたいと思います。

・保険に掛かる金額
クレジットカードの付帯保険はクレジットカードの年会費などにその掛け金が含まれているような仕組みとなっています。そのため海外に行くからといってそのために追加でお金を支払う必要はありません。また手続きも不必要となっていますので手軽なものとなっています。これに対して市販されている海外旅行保険では加入するたびに支払いと手続きが必要となってしまいます。手間の面ではクレジットカードの海外旅行保険のほうが優れた仕組みでしょう。

・利用時に支払われる金額
クレジットカードに付帯されている海外旅行保険は利用する保険の内容ごとに最高金額が決められています。そのため自分で思うような海外旅行保険を作り出すことは出来ません。それに対して市販されているものであればある程度は自分の希望する通りに海外旅行保険を組み立てることが出来ます。その分費用は掛かってしまいますが、クレジットカードの海外旅行保険の仕組みではカバーできないような要望があるならばやむを得ないパターンとなります。

・補償される期間
補償される期間にはクレジットカードと市販されている海外旅行保険とで大きな違いがあります。クレジットカードの海外旅行保険では保険が有効となってから基本的には90日間が補償の対象となっています。それに対して市販されているものであれば契約した日数だけの補償となっています。基本的には90日を越えるような海外旅行などは少ないでしょうからクレジットカードの海外旅行保険でもそこまで期間に関しては問題が無いでしょう。もし長期間にわたる出張や留学に行くようなことがあれば個別に市販されている保険に加入する必要が出てきます。期間と内容のバランスは常に気をつけておくことが大切です。

■海外旅行保険はキャッシュレスで利用する

クレジットカードの海外旅行保険を利用するときにはキャッシュレス診察に対応していることが重要といわれています。キャッシュレスという言葉からもなんとなく意味は理解できそうですがどういう仕組みでどのように便利なのでしょうか。最近は海外旅行保険といえばキャッシュレス診察がデフォルトとなってきていますのでこの仕組みについてご説明していきましょう。

キャッシュレス診察とは簡単に言い換えると海外での医療機関利用時に自分で支払いを立て替える必要の無い仕組みのことを指しています。今までの保険といえば一旦は自分で支払いをしてから、領収書などの証憑を元にクレジットカード会社に支払いを申請するという仕組みになっていました。そのため場合によっては数百万円の支払いを一旦は自分で対応しないといけなかったわけです。いくら保険で後から返ってくるような仕組みであったとしても、これだけの大金を立て替えるのはなかなか金銭面では辛いものがあるでしょう。そういった負担を軽減させるための仕組みとしてキャッシュレス診察というものが生み出されるようになったのです。

このキャッシュレス診察にはいくつか利用に関して条件が設けられています。
・クレジットカードがキャッシュレス診察に対応していること
・利用する医療機関がキャッシュレス診察に対応していること
といった条件が主なものでしょう。大切なことはどこでもキャッシュレス診療が利用できるというわけではなく、対応している医療機関を利用しなければならないということです。また最近はキャッシュレス診察に対応しているクレジットカードがかなり増えてきましたが、まだ全てのクレジットカードが対応しているわけではありません。ANAカードといった旅行に関し特典が充実してそうなクレジットカードでも未対応だったりしますので注意が必要です。

キャッシュレス診察を利用する際には基本的にはクレジットカード会社の会員デスクから医療機関を手配してもらう必要があります。そもそも、どのような場合にこの海外旅行保険が利用できるのかもわからないと思いますし問い合わせてみることが大切でしょう。この問い合わせの結果キャッシュレス診察が可能という判断が出来れば、会員デスクなどから医療機関へ連絡してもらえます。そのため利用者は医療機関を訪問し、クレジットカードと身分証明書を提示するだけで治療を受けることが出来るのです。もちろんこの治療にかかった費用は海外旅行保険でクレジットカード会社から直接支払われますので費用の心配もありません。